概要


Introduction

■横浜・大倉山を中心に活動。神奈川全域、埼玉、千葉、東京にも仲間がいます。

■年齢層は、10代から70代まで。自転車という共通語があれば世代の壁はまったくありません。

■通常モーニングライド:土日・祝日:夏期AM7:00集合 冬期:AM7:30~8:00集合 集合場所は大倉山ヨークマート前(横浜市港北区大倉山4-3-5)。

■不定期でイベント・レース参加、ロングライド企画。

■クラブ創設も気楽なものでした。
創設当初のブログ

※注意点その1:投稿にきわめて長い距離を漕ぎ続けるイベントに参加・企画されているメンバーがいますが、ごく希なケースなのでご安心ください。万一興味があれば、このヒトに詳しく聞くことができます。

※注意点その2:たまに、おしゃべりの時間がペダリングより長くなる日もあります。

※注意点その3:坂道ばっか行きたくなる数寄者(大バカモノ)もいます。無視して問題ございません。集合時点の顔ぶれに見合うコース設定を何となく誰かが考えます。あくまでも、雰囲気です。

※注意点その4:お家の人に怒られないよう、はまりすぎに注意。

※最重要事項:安全運転・交通ルール遵守。

2014年11月7日金曜日

秋冬向けのサイクルインナーとは

2014/11/07追記

ご無沙汰してます、クロスMです。

朝夕と冷え込んで来ました。
秋が来た~♪、Autumn has come♪って感じでしょうか?

お友達に頼んで買った半袖ジャージを着ずに、冬を越してしまいそうな今日この頃です。
(まだお金払ってませんが・・・すみません。m(_ _)m)

さて、今回は秋冬向けのサイクルインナーについて、語ってみたいと思います。

  1. ヒートテックはダメ!?
  2. 吸湿発熱繊維とは
  3. 吸湿発熱繊維の種類と素材
  4. レーヨンが使われる訳
  5. オススメのサイクルインナーって?


1. ヒートテックはダメ!?

自転車仲間がfacebookにシェアした記事「ヒートテックを山岳ガイドが使わない理由」に、”汗をかくスポーツであるラン、自転車に乗る人はヒートテックを使わないほうがいい”と書いてあるのを読んで、私も”あ~、確かに!”と思いました。

吸湿発熱繊維と呼ばれる数ある中の一つ「ヒートテック」はダメなのでしょうか?

私の見解は、”ダメではなく、自転車乗りには向いていない”です。

2. 吸湿発熱繊維とは

吸湿発熱繊維って何でしょうか?みなさん、ご存じですか?
私は、ヒートテックが発売されるまで聞いたことがありませんでした。(笑)

読んで字のごとく「水分を吸い、発熱する繊維」です。

どのような仕組みかというと・・・

それは、「人が発する微量な水分、つまり汗が、肌に身に着けているインナー(繊維)に表面張力によって吸い上げられ、その際に生じる運動エネルギーが熱エネルギーに交換されて熱が発生する」という仕組みです。

本当に発熱しているのでしょうか?

3. 吸湿発熱繊維の種類と素材

それでは、みなさんが興味ありそうな、吸湿発熱繊維で作られたインナー商品の組成表示(素材割合)と謳い文句(カタログに載っているキーワード)を見てみましょう。

表1 吸湿発熱繊維の組成表示一覧

繊維素材 ヒートテック
(ユニクロ)
ジオライン
(モンベル)
ヒートテックセンサー
(パールイズミ)
ブレスサーモ
(ミズノ)
レーヨン
34%
ポリエステル
34%
100%
89%
78%
アクリル
27%
指定外繊維(ブレスサーモ)
11%
ポリアクリレート系繊維
11%
ポリウレタン
5%
1%
ポリプロピレン
10%
合計
100%
100%
100%
100%
謳い文句
発熱・保温・吸汗速乾 保湿・速乾・制菌・防臭 保温・吸湿発熱・
吸汗速乾
発熱・吸湿・消臭

この表から見ると、大きな2つの事が見えてきます。


①ジオラインの謳い文句に「発熱」という言葉がない。

発熱というと、カイロを思い浮かべます。
ネットで検索すれば、カイロの発熱の仕組みが分かるので詳細に書きませんが、鉄と酸素の化学反応で発熱を引き起こしています。
ということは、鉄が錆びる時にも微小ですが熱が発生してます。
でも、その錆びている鉄を触っても熱くないですよね。

”運動エネルギーが熱エネルギーに交換されて熱が発生する”

この言葉は、ご自身でも体感できます。
人が運動して身体が温かくなるのは、運動エネルギーが熱エネルギーに交換されるからです。

しかし、その人がかいた汗の表面張力ごときの運動エネルギーが、人が感じる程の熱量を発生するでしょうか?感じませんよね。つまり、発生する熱は、微小ということです。

逆に言えば、微小だけれども、熱が発生しているとも言えます。
モンベル社以外は、この”発熱”を商品の謳い文句として掲げています。


②全商品、「ポリエステル素材」を使用している。

現在、私たちが着ている衣服の大半は、石油を使った合成繊維から出来ています。
合成繊維の「ナイロン」、「ポリエステル」、「アクリル」は、三大繊維と呼ばれており、
衣服には「ポリエステル」、「アクリル」が使われます。

それぞれの特徴を見てみましょう。

ポリエステルの特徴:綿の代替として大量生産され、安価。保温性は低い。
アクリル:ウールの代替として開発され、保温性に優れているが高価。
両繊維ともに、軽量で、速乾性、抗菌性があります。

繊維の性質上、インナーにはポリエステル、アウターにはアクリルという構図が出来上がります。

では、インナーにポリエステル素材を使用すれば、謳い文句の”速乾”、”防臭・消臭”は対応出来ることになりますが、残るは、”保温性”です。

話は変わりますが、従来、毛布の素材はアクリル・マイヤーと表記されるものが一般的でした。
しかし、最近はマイヤーとしか表記されているものがあります。それは、素材がポリエステル製だからです。アクリルはポリエステルより高価であるため、安価に売られている毛布はポリエステル製がほとんどです。

話を元に戻しますが、
毛布をポリエステルで製造できるようなったのも、「フリース」や「マイクロファイバー」と言った、素材の形成方法に工夫を行ってきた為です。

つまり、ポリエステルでも、アクリルと同等の保温性が実現できてます。

その為、各メーカーはポリエステル素材をインナーに採用している訳ですね。

4. レーヨンが使われる訳

さて、ちょっとだけ、話をヒートテックに戻しましょう。

表1 吸湿発熱繊維の組成表示一覧 を見てもう一つ気が付いた事がありませんか?

ヒートテックだけ、「レーヨン」が使われているんです。

レーヨン素材は、三大合成繊維と異なり、木材から採取されるセルロースが原料となって精製されます。
最大の特徴は石油精製の繊維にない着心地感でしょうか。レーヨンは、ポリエステルやアクリルとは逆に、素材自体に吸湿性を備えています。

ヒートテックには、レーヨンがポリエステルと同等量使用されています。大量に汗をかけば、レーヨンの吸湿性が仇になるのもうなずけます。

ですが、レーヨンの吸湿性のお陰で、ポリエステルでは再現しきれない綿の着心地をレーヨンで補っているという訳です。また、スーツの裏地や婦人用下着に使用される様に、絹に近い質感であるため、普段着のアウターに響きにくい役目も果たしています。

ユニクロはファストファッション、つまり「普段着」に主眼においた衣服を作っているおり、そのため、レーヨンは欠かせない素材であることは明白です。

逆に、運動に特化した「専用インナー」にはレーヨンは不要ということでしょう。

ちなみに、ブレスサーモはポリエステル素材を基に形成された繊維で、ポリアクリート系繊維はアクリル素材を基に形成された繊維です。どちらも、より保温性の高い繊維に加工を施している為、高価となります。

5. オススメのサイクルインナーって?

じゃあ、結局、自転車乗り向けのサイクルインナーはどれがいいの?と思いますよね。

次の表を見てください。

表2 吸湿発熱繊維の商品価格一覧


ヒートテック

ジオライン

ヒートテックセンサー
(パールイズミ)
ブレスサーモ
(ミズノ)
商品名
ジオラインL.W.ラウンドネックシャツ Men's ヒートテックセンサー® ロングスリーブ ブレスサーモ・ミドルウエイトクルーネック長袖シャツ
価格(税抜)

1,290円

3,293円

6,500円

5,400円


ヒートテックは、初めにお話しした通り、自転車乗りに向いてません。

その他は、一長一短あるでしょうが、価格や機能性などを鑑みると、
やはり、オススメは「ジオライン」でしょうか。

この「鑑みると」、言っているのは、持ってないからです。(笑)

ちなみに、私が愛用しているインナーは、イオンのヒートファクトウールタイプ。
実は、イオンが昨年まで販売していたヒートファクトって、ほぼヒートテックと同じなんですが、ウールタイプは、アクリルの代わりにウールを使用しており、組成素材(ウール41%レーヨン42%ポリエステル15%ポリウレタン2%)もかなり異なり、山登りしなければ問題なしです。

が!今年からイオンはヒートファクト改め、東洋紡STCの異繊度混繊糸アクリル「サーモエア」を使用した「ピースフィット」と言う商品を出すそうで、ちょっと気になります。

また、ユニクロもヒートテックエクストラウォームを発売しました。アクリル素材量を増やし、従来の1.5倍の暖かさを謳う商品となっているそうです。こちらも気になります。

やっぱり、私みたいな庶民は少しでも安い方が助かりますから。(笑)

ではまた~( ̄▽ ̄)